「冷やかしじゃない。

警察はどんな可能性も見逃してはいけないからだ」


 シュボッ


 ライターの炎がタバコに火をつける。


 冬我の口から、少し紫かかった煙が丸く円を描いて吐き出された。


「で? その可能性の中にネコの能力を必要とするものがあるってのか?」


「あぁ、もちろんだ。だからここへ来た」


 ハッキリとそう言いきる幸也に、冬我とネコは目を見交わせた。


「三つ目の男の、みっつめの目の能力が必要だ。

幽霊が見えるという、その能力が――!」