「そんな事ないですよ。

僕達は、偶然やりたい事が一緒だっただけで」


「へぇ、同じ趣味を持つほどの関係なんだね」


 藤堂は顔を真っ赤にしているだろう。


「パソコンくらい、今時誰でもやってますよ」


「君はパソコンの学校へ行っているのかい?」


 紗耶香へ向けてそう聞く。


 紗耶香は一つ頷き、

「はい。パソコンのB・P専門学校です。

わりと有名なところなんですよ」

 と答えた。


 その言葉に新田は一瞬目を見開き、幸也の顔を思い出した。


『今回は、B・P専門学校の潜入調査なんだ。生徒を探し出せって事なんだけど、こんなヒントじゃさっぱりだよ――』


 息子のグチを思い出し、新田は紗耶香をマジマジと見つめる。