タイミングが良いのか悪いのか、店員がメモ片手にやって来た。


「御注文はお決まりでしょうか?」


店員の台詞に芳人と智沙は、改めてメニューを眺めた。


「…えっと、じゃあコーヒーで」

「ウチはマンゴージュースね!」

「…コーヒーお一つに、マンゴージュースお一つですね。かしこまりました」


店員はメモを確認しながら、去って行った。
それを合図に、芳人と智沙はイチャつき始める。


「…で、今日はどうしたの?」


かおりは溜め息を吐きながら、再度尋ねた。
芳人と智沙が、かおりの顔を見る。


「…かおり、別れよう」





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