私はキッとバカ兄を睨み付け。



「……っ……
クソボケバカ兄なんて、
クソボケバカ兄なんて……


だいっっっ嫌いだー!!!!!!」




「なっ、オイ音遠!?」



痛いお腹を右手で押さえつつ、力いっぱい叫んだ。

ムカつきすぎて、
“クソボケバカ兄”
って2回言ってやった。




そして……



「音遠ちゃん!?」

「音遠……!」

「おい音遠!?どした!?」

「バカ音遠、お前本番前だぞ!?」



豊さんに優希さん、
それにハルさんとバカ兄が私の名前を呼ぶんだけど



「……もうヤダっ……」


それだけ言い残すと……


……その場から、逃げ出した。





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