「ねぇお父さん何て言ったの??」

「そうね、確か"これからは思ってること全部言え。黙って離れて行くことだけは許さない"って…」

「あのお父さんが!?今と全然違う…」

「クスッそうね。ホント若かったのよ。それにお父さんね、お母さんにも聞こえるか聞こえないかってくらい小さな声で"無事で良かった"って、抱きしめてた腕が震えてたの。あぁ私何が不安だったんだろう。こんなに想われて何を恐れてたんだろうって追い掛けて来てくれたことが嬉しくて、震えるお父さんが愛しくて、一生この人と一緒にいたいって思ったわ。」


そう言う母の眼差しが
温かくて

2人の互いを想う気持ちが
温かくて

それは春の陽だまりの様に

私の心も温かくした。