ある雪の降り続く夜に俺は公園にいた。





何年前だったかな……。





高校の同窓会に参加して数年ぶりにあった友達がいて、すごく盛り上がった。





ガンガン酒を飲んでしまった俺は案の定泥酔してしまった。





気ついたら公園にいて、どうやってここに来たのかも覚えてなかった。





寒さでちょっと目が冴えた頃に吐き気が襲って来た。




「大丈夫ですか?」





前屈みに座ってた俺の視界に黒のブーツと赤いコートが入って来た。





たぶん俺に聞いてるんだろうけど、顔を上げる気力も返事する気力もなかった。




それに、この姿を見て大丈夫だなんて思えるか?





いつまで経っても返事がないからか、女性は視界から消えていた。





それからどのくらいたっただろうか。





ビニールの擦れる音とゴトンという鈍い音が近くで聞こえた。





「水とお茶が入ってるのでよろしければ飲んでくださいね。それと、寒いからどうぞ。」





背中と首に温かいものを感じた。





肩と首から垂れ下がって来たものを厚手のマフラーとストールだった。