初めて聞かされる隼人の過去。ロクな付き合い・・っていうのが気になったけど、隼人はモテるから、何となくわかるような気もした。

「だから、はまりすぎて、怖くなった。俺には俺の人生があるし、彩美にも彩美の人生がある。俺は、彩美を縛ってしまわないかって・・心配だったんだ。」

隼人、そんなこと考えてたんだ・・。やっぱり隼人は、私よりずっと大人なんだね。


「だから、手放した。お前から言われた時・・、これでいいんだって。
でも4年経って、俺も自信ついた。お前がいれば、もうなんも怖くない。」

ぎゅっと、腕の力が強まる。

「あの頃よりも・・、大事にするから。ずっと、一緒にいような。」

私は、また身体を反転させた。優しい笑顔の隼人と、向き合う。

「私も・・、もう一人で、悩んだりしないから。もう、離れられないよ。」

あの辛さは、もう味わいたくない。

「ずっと、一緒にいる。隼人の隣が、私の幸せ。」

何年ぶりだろう、私は心からの笑顔を零して、隼人に抱き着いた。
















「お、これ前のよりうまい!」

「だって料理長からの直伝だよ?美味しいに決まってるよ。」

「彩美、俺来年も、これがいい。」

「・・ん、わかった!」




もう二度と、出来ないと思っていた約束。


でもまた一つ、増えたね。


君との、未来への約束。