「センセ?」



「………」



「セン…セ?大丈夫?」



そして、カウンター越しに背伸びしながら、黙り込んだままの先生の顔をズイッと覗き込んだ…



瞬間、



「……お前に会いに来た。」



「えっ…」



予想もしていなかったその言葉に、



「……そう言えば、コーヒーぐらい淹れてくれんのか?」



「へ?」



少しだけ腰を曲げ、あたしと目線を合わせながらニヤリと悪戯な笑みを浮かべる先生に、



「なに?もしかして…期待した?」



「なっ!?」



「バーカッ!!」



「いだっ!!」



大きく目を見開くあたしの無防備なオデコにデコピンしてきた、ちょっとおかしなテンションの先生に、



「センセ…。」



「あ?」



「もしかして……酔って…る?」



「……やっぱ、酒くせぇ?」



「……うん。」



やっぱり…。



あたしは口元を引き吊らせた。