「お姉様大丈夫?」


「大丈夫よ。ただの風邪だもの。」


「水枕はまだ冷たい?冷えピタは?」


「冷たくて気持いいよ。」

「そう?」


「うん。私は大丈夫だからひなのちゃんはお部屋に戻っていいよ。いつまでもここにいると移っちゃう。」




あれだけ引っ付いてしまったんだから、移ってもおかしくないかも…。





「お姉様の風邪だったら移して欲しいわ!」





それは胸張って言う事じゃないよね?





ひなのちゃんって、昔から言動や行動が可笑しいからついつい笑っちゃうのよね。





「樹さん大丈夫かな……。」


「あんな奴の心配なんかしちゃダメよ!」





ボソッと言ったのに聞こえちゃったみたい。





「でもね、心配なの。」


「アイツは大人なんだから心配なんかしなくていいのよ。」





そうよね……樹さんは大人。





私はまだまだ子供。





「ひなのちゃん…私ね、子供なの。いつも樹さんに注意されてばかりなの。」





お仕事して、疲れと帰ってくる樹さんをちょっとでも癒したくて、疲れを取って欲しくて頑張るんだけど上手くいかない。