もうここまで言われちゃ嫌なんてダメなんて言えない…。





「さーくんいく?」


「行ってもいいかな?」





2人の視線は私に向けられた。





「………よろしくお願いします。」


「ありがとうございます。」


「まましゅきぃー。さーくんしゅきぃー。」





呆気なく、賛成してしまった私。





本当にいいのかな……。





今日だけ―――…





紗衣が勘違いしてしまわないようにしなきゃ…。





「あの、少し待っててもらっていいですか?準備をしないと…。」


「はい、結構ですよ。」


「紗衣、動物園行く準備しようか?」


「あいっ!」





紗衣用のタオル、ティッシュ、汚れた時の事も考えて洋服もちょっと大きめのトートバックに入れた。





動きやすい靴を履かせ、海堂社長も一緒に部屋を出る。





不安を抱えたまま動物園に向う。