若気の至り、なんて言葉がある。

まさに、あの時のあたしには、それがピッタリだと思った。


ちゃんと隼人が好きだったのに。その気持ちさえ、自覚できなくなるくらい、彼に溺れてたのに。


それを不安と勘違いして、自ら迷路に迷い込んで、勝手に決めたゴール。


苦しみから逃れたかったがためだけに、愛しい人を突き放したあたしに、幸せになる権利なんか、ない。





彼を忘れられないと歎く権利なんか、ない。





ましてや、






まだ愛しいだなんて。







そんなのきっと、許されない。