うつむき、涙を拭う


「僕を哀れんでるのか?」

「そんなつもりじゃ・・・ッ」

「泣くなら、自分の為に泣いたらどうだ?・・・涙が勿体無い」


冷たい言葉が、耳に届く

襖の閉まる静かな音に、月子はその場に座り込んだ


「お姉ちゃん・・・・・・?」


どうして姉がいなくなったのか

知りたくなかったわけではないが、こんな真実なら、知りたくはなかった