光輝は以前、恭介が言っていた事を思い出した。
(記載されてあったゲームって、恭介がオススメしてたゲームだよな…)
そう、恭介もその問題のゲームのプレーヤーだったのだ。
いても経ってもいられなかった光輝は自宅にあるパソコンを起動させた。
(しゃーねぇなぁ…)
手早くキーボードとマウスを扱うと一つのサイトにたどり着いた。
そのサイトは都市伝説のサイトと打って変わって、白が基調で明るいイメージだった。
「まずはインストールか…」
光輝はサイト内にあるインストールの手順に従った。そして、インストール開始の一歩手前まで来ると、それまで俊敏に動いてた手がとまった。
(でもいいのか…?このまま突っ走って…、まだ恭介がっていう、何の保証もねーのに…)
光輝の手は止まったまま動かなかった。
その時、机の上で充電中の携帯が着信音を鳴らした。光輝は微妙に反応し、携帯に手を伸ばした。
「はい…天風ですけど……?」
《あ、光輝?》
とても聞き覚えのある声だった。 椅子にもたれかかっていた光輝は、立ち上がり部屋のカーテンを開けた。
開けた先には、こちらが開けたのに気付き手を振ってきた。
《やっほぉ!》
「ったく…」
窓の向こうでは能天気に手を振ってくる、お隣さんの水葉 流華(みずは るか)の姿があった。
その姿を見た光輝は、面倒くさそうに頭をグシャグシャっとした。