その時にはもう、少女はほぼ頭まで水中に没しかけていた。

「おい!死ぬなよ、おい!」

呼びかけながら、乱暴に彼女をプールの上へと引き摺りあげる!

その必死の甲斐もあったのか。

「ごほっ!ごほっ、がはっ!げほっ!」

彼女はプールサイドに何とか上がり、激しく咳き込みながらも呼吸を整えた。

どうやら呼吸停止や心臓停止の心配はないらしい。

無事に救出する事ができたのだ。