『気をつけてね』

「うん」

達郎は電話を切った。

それと同時に、胸の奥にぬくもりが広がってゆくような気がした。

達郎は歩き出した。

先ほどとはうって変わって、足取りは軽くなっていた。

鼻の頭に冷たいものがあたった。

見上げると雪がちらちら降り出していた。

今年はホワイトクリスマスになりそうだ。

達郎は家路を急いだ。






『愛はどうだ』END