「せっ、青矢先輩!!」


聞き覚えのあるその声は

生徒会長の金村青矢先輩(カネムラセイヤ)だった



「なんだお前、大羽とX'masか?」


先輩はバイクを横着けするとワタシの側まで近付いてきた


「はい!!」


「チッ、嬉しそうにしやがって」


「ごめんなさい…」



なんでワタシ謝ってるんだろう


先輩の前ではいつもペースを崩されちゃうんだよね


「おい。」


「へっ??なんで…」



うわっ!!


いきなり先輩の顔が近くにあったから体が硬直してしまった



−ジ……


何??なんでそんなに見るの


見つめられた先から頬が赤くなってしまう


思わず俯くと


「今日お前、赤ずきんみたいだなぁ。」



あか…ずきん??


「じゃあ俺はさしずめ悪い狼か。」


先輩のその言葉に思わず笑顔になる



「じゃあ、行くか赤ずきん。」


「えっ!!行くって!!」



ど…どこに!!


「決まってるだろ。狼が赤ずきんを食べれるところだよ。」


なにそれ!!