暫くの沈黙がわたしに言い知れぬ不安を与える。



ふぅっと小さな想羽くんの溜め息が聞こえた後、



「いいか光来。落ち着いて聞けよ?」



「……どうしたの?」



「……優羽のヤツ、今日頭の手術するんだよ。



「えっ?」



思っても見なかった言葉がわたしの耳へと飛び込んできた。



想羽くんの言ってる意味がよくわからない……。



いくら想羽くんでもこんな冗談は笑えないよ。



「優羽が……手術?」



震える声で呟いたわたしに想羽くんはもう一度深呼吸するように促し、静かに事情を語り始めた。



想羽くん曰く。



優羽の頭には小さい頃から腫瘍があったらしい。



その腫瘍自体は悪いものでは無いけど、出来ていた場所が良くなかった。