大雅は悪魔やって思ってたけど、我が兄も……



「お兄ちゃんは悪魔やぁ~~~~!!!!」




また渡された。




「昨日借りたばっかりやのにもう返すん?」



私は紙袋の中の“私を食べてパート5”を覗き込みながら言った。



「朝から連れんち行って、3回見たし、さっきもひとりで2回見たからもうおなかいっぱいや」



私は紙袋を振り回して、お兄ちゃんのお尻を叩いた。





「発情期の変態!!!!」




「今日は大雅のオススメDVDでも借りてきてくれ。俺を満足させられるDVDやったら、秘密教えたろ」





ふたりの悪魔。


大雅とお兄ちゃん。





私はお兄ちゃんを恨みながらも、密かに期待してるんや。



大雅に

『なんで美術室こんかったんや』って怒られること。



どんだけドMやねん、私。