その日の帰り…

下駄箱を見たが下靴がない…。
夏海は他の下駄箱も探したが、いくら探しても見つからない…、、、

(隠されたのかな…?。だとしたら思い当たる人はハルカしかいない…)
そこへ裕也が来た。



『おい!なにしてんだ?…、早く帰ろうぜ!』



「あ!裕也…。それがさ、靴がなくて…。。。」

『隠されたのか?…』


「…かもしれない。。。」



裕也は少し考えたあと、『よし…。じゃあオレの後ろ乗れ!!おんぶしてやる!!』


「え~アタシ重いよ!?」


自信なさげに言う夏海とはちがい、自信満々に答える裕也…。



仕方なく裕也の背中にもたれると、それを裕也は軽々と持ち上げた。

『全然重くねえじゃん~』


「うそー!!何か嬉しい~」


2人は楽しそうに道を歩いてゆく…。

(裕也の背中あったかいな…。)


(ねぇ裕也…。

昔はよく遊んだよね。

いっぱいケンカもしたよね…。
アタシ、思うけどさ、きっとその時から裕也が好きだったんだと思う。。。

いつの間にか、海斗も裕也もおっきくなってさ…。


アタシの方が背だっておっきかったのに、気付いたら裕也が抜かしてたよね…。


何かおいて行かれちゃった気分…。


でも裕也…。皆がアタシをおいて行ったとしても、裕也はおいて行かないでよ…………。)

『おい夏海??』



アタシはいつの間にか裕也の広い背中で揺られながら眠っていた。

その様子をアイツらが見ていて、嫌がらせが悪化するとも知らずに。。。



多分あたしの人生はこの辺できまってたんだろうね…。

この先、色んな壁がある事を私はきずかなかった…。