そして学校の外に飛び出した…。

さっきと違ってどんよりとした雲が広がっている…。

今にも雨が降り出しそうだ。

(何であんな事しちゃったんだろう…あんなはずじゃ無かったのに…。)(あんなちょっとした事で怒っちゃって…。)





いつの間にか、秋の終わりで冬が近付いていた…。

冬とともに私の心は冷えちゃったのかな?


雨がふってきて…
その雨とともに泣いた…

悔しさ?
もどかしさ?
情けなさ?
何だか分からないままひたすら泣いた。

泣き終わって…放心状態のまま、図書室にむかった。

図書室の独特な匂いがツーンと広がる。

夏海は図書室で一冊の本を広げた。
その本は夏海が小さい頃から裕也とよく読んでいた絵本だった。

思えばその時の方が素直だったなぁトカ、
そんなどうでも良い事ばかりが浮かんで来る…。
いつの間にか体がフワフワして来てそのまま寝てしまった。…