あたしは成瀬さんの運転する車に乗っていた。



左ハンドルの車を操りながら、成瀬さんはあたしの左手を離さない。



窓の外のネオン達が澄んだ空気に映える。



車は駅に直結した大きなホテルの駐車場へ。



駐車場エレベーターから直接最上階の部屋へと向かう。



エレベーターの中でも、あたしの手を握ったままキスを止めない。



頭の中の警告音を無視するかの様に、あたしもキスを返す。



あたし達は、縺れ合いながらベッドへ倒れ込み、狂った様に唇を求め合った。



会えなかった空白の時間を埋めるように…