「まぁ、いいじゃないか。甘い空気に負けずに飲もうぜ」



先生が要君の肩を抱く。



真崎君は、俺も俺も!と先生の隣で甘えてみせた。



人見知りタイプだと言っていた美穂の彼氏のタカもすっかりみんなと打ち解けていた。


温泉の中で男性陣は友情を深めたようだ。




飛田さんが教えてくれた海鮮料理のお店へと向かう。


座敷を貸し切っての宴会。


また先生の新しい一面を発見するんだろうなとウキウキしていた。




「直、さっきの時間って何してた?」



耳元で囁いたのは美穂。


「ふふふ。美穂とタカは?」


「ふふふふ。内緒~」



先生の予感は当たっていた。



「なになに?直も美穂もラブラブしてたの?」



あゆみと真崎君もラブラブな時間を過ごしていたようだ。




黙ったままの桃子を一斉に見る。



「で、進展あった?」



あゆみと美穂と私は、桃子の顔をまじまじと見る。