「遠慮しないで?ねっ?大勢の方が楽しいし」


「ありがとうございます」


「良かった。もう出来るから、明菜と一緒に下りてきてね?」


「はい」


そう言うと佐和のお母さんは、ニコリと俺に笑い掛けて部屋から出て行った。



「俺の正体、バラすなよ?分かってるよな?」


佐和のお母さんが階段を下りていくことを確認すると、俺は振り返って佐和を睨んだ。


「……はい。誰にも言いません……」


「その言葉、絶対に忘れるんじゃねぇぞ?」


佐和の答えに満足した俺は、ニヤリと笑った。