その日、日影野もやしが『ハイパー虫の知らせ』を感じた時、彼は自室で自慰行為にふけろうと中腰になりパンツに手をかけたトコロだった。

いくら超人でも健康な高校生でもある。

そりゃあオナニーの一つもするさ。

だが事態は深刻になりそうな予感があった。

彼はすでにギンギンのイチモツをなだめ、ハイパーマンのユニフォームである学ランを着込んだ。

そして目だし帽を被ると(自宅だし夜だから)静かに変身してからベランダに出て夜空にめがけて飛び上がった。

彼女が欲しいなあと痛切に思いながら。