そして卒業して初めての夏、私はあの場所に足を運んだ。


いつも来ていた町の少し入ったところにそのビルがあった。


看板には全て飲み屋さんの名前がはいっていた。


暗く、少し重たいドアを開けるとスーツを着た男の人たちが何人か店内にいた。


洋子が私を店員にしょうかいする。


「翔ちゃん!おはよ!今日は絵里連れてきたよ!」