「ほら、行くぜ?」

「うん…」


きゅっと愛村の腰に手を回す。



吹き抜ける風は

まだ少し冷たい。



愛村の背中に左頬を乗せて

右に見える桜を眺めてた。




季節は、春。



このココロの中で育っていく“想い”を、隠していこうと


流れる景色を見つめながら決めた。




だって、

ドキドキと高まる鼓動を止めることなんて出来ないと思ったから。



だからせめて、友達のままで。

あなたのそばで、あなたを見させてください。






愛村ナツ…。




あたしはあなたのコトが好きです。