ケータイ小説 野いちご

「到着するまでにあと何本くらい打つかな」

 やれやれと溜め息を吐く。

 元々、ベリルは代謝が高かったが、不死になった事で薬物の効果は現れるも通常の持続時間のおよそ半分という短い効き目でしかない。

 死なないベリルの弱点は睡眠系、次に神経系であり、そのほか頭や心臓を撃ち抜く事で一時的に意識を失わせる事が可能だ。

 これまで、不死を得たいがためにベリルを捕らえ実験や研究を重ねた組織は多く、けれどもそれらは全て落胆する結果に終わっている。

 当然のことながらベリルも捕らえられたままでいる訳がなく、逃亡の際には建物を破壊、その後に組織を壊滅させている。

 ここまで戦闘に長けた者は、そういないだろう。

「まさに天賦(てんぷ)の才能だよね」

 師匠が良かったこともあるのかもしれないけど、今では最強とまで言われ多くの国々で重要人物との扱いを受けている。

「薬は沢山あるから、安全運転でね」

「はい」

 運転している男性は緊張した面持ちで応えた。





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