―――時刻は、昼の12時を回った。


現実世界では、まだ2時間ほどしか経過していない。


「全く動かないね…。」


沙弥と金石が倒れてから、
水華は2人の体を揺すぶったり、
声を掛けたり、
時にはパンチを食らわせるなど、
色々試してみたが全く効果がなかった。


「ねぇ木本、私たちは何をすべきなのかなぁ?」


無言で食堂のイスに座っている木本は、


「…待つことくらいだろうな。
何も起きない限りは。」


と、冷静に答えた。


「でも…ただ待ってるだけなんて…。」


水華の性格上、
そう思わざるを得なかった。


何とかしてあげたい、そう強く思っていた。