(なぜ俺が、『2人』いるんだ?

なぜ今、俺は自由に行動できないんだ?

なぜ、もう1人の俺は魔法が使えるんだ?)


挙げればキリがないほどの「なぜ?」が、
金石にはあった。


それはもちろん知りたい。


そのために、何をすればいいのか…。


(まずは、『俺』を何とかしなきゃな…。

出来る限りのことはやってみよう。

…あとは……。

み、岬頼み、かな……。)


沙弥に任せてしまう自分の情けなさに、
思わずプッと笑ってしまった。


(帰ったら、お菓子1年分の刑かな……。)


金石は一瞬苦笑いしたが、
すぐに切り替えた。


(少しは…いや、なるべく何かやってみよう。

俺にも出来ることはある!)


早速考えを巡らす、金石だった。