幼馴染みという殻を破り去ったのは、拓海だった。



私のすべてを奪い去ったのも、また貴方だけれど。




何億光年も離れているように、開きすぎたキョリと心。



代々継がれて来た、あまりにチガイ過ぎる貴方との身分。



すべてがグチャグチャに絡みついて、雁字搦めだった柵。




そんな星布のような状況から、ひとつに繋がっただなんて・・・




これほど満たされても、良いのかな――?




この先すぐで、仏罰が待ち構えていたりしないよね…?








「…ん・・・」



カーテンの隙間から漏れる日差しに眩しさを感じ、ゆっくり眼を開けた。



寝ぼけ眼の私を覚醒させる、その一筋の光は朝の始まりを告げていて。



昨日の出来事は、まやかしではナイと証明してくれる。




ううん…、それ以上に私に掛かっている重みこそが証なの。




引き寄せたまま離そうとシナイ、貴方の力強い腕こそが・・・