「幸恵さん…恥ずかしがり屋だったからなぁ…」

「は?」

「幸恵さん、なかなか言い出せないとは言ってたんだ。
じゃぁ、改めて自己紹介。

俺は黒澤一成。
歳は26歳。

幸恵さ…―お母さんとは13個違いの大恋愛の末
結ばれました。

お父さんなんて呼べないだろうし、
しばらくは一成でいいよ。」



そう言って
私にVサインをする男…一成さん。

あぁ、天国のお母様。

まさか
こんなサプライズを用意して
天国に行っちゃうだなんて


酷すぎる!!




「そっちの自己紹介は?」



なんて、普通に言うもんだから
ついつい私も自己紹介。




「如月ゆき、17歳です。」

「俺の9個下かぁー。」

「はぁ…」



そして、一成さんは
私の手をきゅっと握った。