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結婚式を挙げたホテルで、夫婦としての初めての朝を迎える。



目覚めた直は、俺の顔をいじって遊んでいた。




「こらぁ、直」



「うふふ。おはよ」



すっぴんの直がやっぱり好きだ。


俺の髪の毛をぐちゃぐちゃにする直。



「こらぁ。そんなことすると食べちゃうぞ」


俺が起き上がると、直は洗面所へ走って逃げた。



「きゃー!先生のばか!」


ドライヤーで髪を整える直の横で……



「きゃーーーーー!!」


「だって、仕方ねぇだろぉ」



ホテルのトイレは、洗面所とくっついてるんだから。



「直、今見ただろ~」


「見てないもん!!」


顔を背けて、目を閉じる直が、鏡に映っていた。