「うつ病ですね…

仕事を休んで下さい」



総合病院の精神科に

泣きながら診察を受けに行ったのが

一年前のこと――



暫くは何もする気にならなくて

ひたすらベッドで過ごした。


お腹が空けばコンビニ程度の外出はしたけど

殆ど出ないで本ばかり読んでいた。



薬のおかげですぐに快方に向かったものの

問題が片付かない以上

私の心の霧が晴れることはなく

いつも欲求不満で飢えていた。





そんな混沌とした日々から抜け出せたのは

神様が千早人と出会わせてくれたから……



「なぎちゃんの病気は僕が治してあげる。
僕といたら、すぐ元気になるよ?」


千早人はいつもそう言って励ましてくれた。



それでも、月一回の通院と服薬は続いていた。



ある程度快復はしていたものの

症状は一進一退を繰り返し

特に季節の変わり目や天候の悪い日など

重くなる症状に私は苦しんでいた。