ケータイ小説 野いちご

【短編】生きる理由 ~プレステージNOA~


 一香の部屋は

 とてもシンプルで



 思った以上に

 キレイに整頓されていた。



「キレイにしてる……」



「あたり前じゃない、久しぶりに英朗がくるんだもん!」



「そ、そっか……」



「その辺座ってて〜!」



 一香は、そう言うと、キッチンで何やら用意をしていた。



 ボクは、所在なくその辺のラグとクッションの間に、腰を落とす。



「……」





 どうしよう





 こんな空間に

 2人きりだなんて



 いったい

 何をすればいいんだ?





『いつもしていたことを、すればいいんだよ?』





 イズルの声が

 頭に響く。



 いつも、って……。





 大人の、男と女の――

 ゴニョゴニョ……

 だよ、な?





 べ、勉強は、したけど……。



 イキナリ本番だなんて……。



 キモチが、全然追いついて行かないよ。






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