朝日はいつも通りだった



僕はふと我に還り
何も変わらない朝が待っていた

今自分がどこにいるのかはわからないが
クタクタになった体から
ずいぶん遠くに来た事はわかる





朝の涼しい風と
目の奥に痛む朝焼け
けだるそうに歩く若者




全く変わらない日々だ
どこへ行っても同じ日々だ






「世界は終わった…」








僕は涙を流す事もできず
重い体と自転車をひきずって
家に向かってゆっくりと歩き出した





ウォークマンから
プツッと電池が切れる音が聞こえた