「あ、ありがとうございます」


花音はお礼を言うと里衣子をタクシーの中へ押し込めた。



そしてカイトの方を向いてペコッと頭を下げるとタクシーへ乗り込んだ。






「カイトさん おれ、花音ちゃんと話したかったな」


レイジが店内に戻りながら言う。



「花音ちゃんはお前とは話したくなさそうだったよ?」


そう言うと事務所のドアを開けた。



社長のイスに座りコンピューターのスイッチを入れる。


アームレストに右ひじを置きあごを乗せると頭は花音を思い出していた。


花音ちゃんか・・・・。



珍しく女の子が気になるカイト。


彼女はまた来るだろうか・・・。