この人たちの酒癖はとっても
悪いから

なんだかほんとに
模範的だったのか
理解に苦しむ。


「いこー」


翔が立ち上がる。

私はこの瞬間のために
ほろ酔いの
両親たちのそばで
クドクド説教を受けてみる。



翔の部屋のソファーに腰かける。


「なんかさ、品がよかったとか
模範的な青春だったとか
あの完全に酔った姿みると
首かしげちゃうよね。」


「俺は、もう慣れた。」


机に向って
携帯を取り出した。


「え~~ずるい!!
なんで携帯~~~~?」


「合格祝いに買ってもらう
約束してたし~」


「え~~~いいな~~
私もほしいな~~~~」


「だめだろ、俺は校内一位とって
入学できたら買ってやるって
約束したから。」