ケータイ小説 野いちご

【短編】生きる理由 ~プレステージNOA~


「はぁ〜…」



 信じてもらおうと努力していて、肝心なことが抜けていたら本末転倒だ。



 イズルが

 英朗は忘れっぽい、と

 フォローしてくれなかったら

 今頃

 ボクは……。





「ため息ついてばかりいると、幸せが逃げるって良く言われてるよ?」



 突然

 真上から声がして

 ボクはその声の方を向いた。



 わかっていても

 心拍数が上がってしまう。



「……そう言う現れ方やめない? 心臓に悪いから」



「……」



 イズルは少し眉を上げて

 ボクをじっと見つめていた。



「なに?」



 くすり、と笑い

 目を伏せる。



「……いや、昔英朗に同じコトを言われたな、と思って」



「……」



 言葉の魔法?



 不意に頭に、忍の言葉が横切る。



 こんな感じ、なのか?



 言葉の魔法、一香に向かう、それさえ見つかれば……。



「あせる必要ないと思うよ?」





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