「あぁもうわかったわかった」

目の前の美女、美奈子はかけたばかりのパーマをクルクルと指でいじりながら面倒そうに返事をした。

「なによぅ美奈子ちゃんと聞いてよ!!」

色素の薄い髪を振り乱し鼻息荒く私は返事をした。

「みぃだめだよ。このみの『宅配便のおにーさん』ネタは長いんだから」

美奈子の隣でこれまた美しい顔に苦笑いを浮かべた、メガネの似合う黒髪の男子、透が言う。

「毎回毎回私の身にもなりなさいよ」

「だってかっこいいんだもん」

と同時に不機嫌そうに返事をした私達に透は慌てている。


なによぅなによぅみんなして!!

そう私、藤咲このみは恋をしているのだ。

聞きたい?聞きたいよね!!だよねぇ!!

「このみ、あたし次授業とってるから行くわよ」

「あぁ、まって~」

あっ次から私の回想シーンでーすっ!!