私は苦しくて苦しくて、彼に助けを求めるか如く、彼の居るほうに腕を伸ばした。 「………ヒッ……!ぉ…俺のせいじゃないぞ…!」 彼は、短く悲鳴を残したあと、そう吐き捨てて、ベッドに置いてあった自分の荷物を持つと、一目散にドアを開き、出ていった。 ―――…それが、私が最後に見た、彼の後ろ姿。 そして、最後に見た現代の風景だった―――――