そう言い終えてふと気が付くと、
いつの間にか白川は自分のケータイでメールを作成していた。


「白川…俺の話聞いて…。」


「木本の手帳見せて。
サイトのアドレス送るから。」


バッと目の前に手を出され、
俺は素直に驚いた。


すると、


「…さっさと出して。」


と白川の声。


俺は瞬時に内ポケットから手帳を出し、
白川に渡した。


「…これでよし!
送信、っと。

さて、私たちは引き続き情報を集めようか。」


「…そ、そうだな。
ひとまず図書館棟からは出て、
連絡通路を使って、隣の弓道場にでも行くか。」


俺たちは静かに図書室を出て、
鍵はそのまま開けたままにし、
2階から1階へと続く階段に向かって歩いていった―――…。