連れていけ、という国本刑事の声 それに応対した警官が、彼を私から遠ざける ――霞む目に映る彼は視界から消えようとも、私の中に刻まれた 忘れるなんて出来ない 冬のこの日 私の中には、悲しく切ない思い出が出来きて 栂句琉希という、私を愛してくれた人の物語が幕を閉じた