それから、智江は
俊光には言わずに
二人目の子供を堕ろした。


俊光は智江を殴った。

「何で、一人でそんなこと決めてしまうんだ?!俺達は家族だろ?」


「家族?
家にもろくに帰らないあなたが良く言えるわね!

あなたは父親になんかなれない!
だから堕ろしたのよ!
当然よ!」


「せっかくの命をお前は奪ったんだぞ!

分かっているのか!」


俊光は何も分かっていない。


1人の子供を育てる大変さを。




それからだった。




智江は俊光と一緒の部屋で寝なくなった。