「大山先輩、重い……です……」

 あたしは、パンパンなリュックを背負い、更に両手に荷物を持ち、何にも持たないであたしの前をスタスタ階段を上っている、大山先輩に文句を言った。

 アパートの3階まで上り、302とかかれた扉を開け、中に入った。

「つ、疲れたぁ~(>_<)」

 あたしは、荷物を放りだし、ペタンと座り込んだ。

「すぐカーテンつけろ」


オニィ~(>_<)


「ふぁ~い・・・」

 ウダウダしながら、カーテンを取り付けた。

 今回は、容疑者、真中が自宅に戻る可能性があるため、真中のアパート近くに大山先輩と張り込みすることになった。



高遠先輩感謝!



「でも何で逃げるんですかねぇ。状況証拠からして真中はシロですよねぇ。逃げるから、本庁が容疑者にしちゃうんですよ」

「あいつら頭硬いからな」

 カーテンを付け終わり、リュックの中の物をチェックしようとした。

 ピンポーン♪

 玄関のチャイムが鳴った。

 大山先輩の目が、出ろ。と、訴えた。

「ハイハイ」

 あたしは、そう言って玄関のドアを開こうとしたら、勝手に勢いよくドアが開いた。

「あら~こんにちわぁ。もう来てらしたのぉ?」

 パーマのかかった化粧の濃いおば、お姉さんが現れた。

ズカズカと玄関まで押し入られた。

「あ、あの・・・ f^_^;)」


ニ、ニガテダ・・・。


「今日からでよかったのよねぇ。最近忙しかったから日にち忘れちゃってぇ。ごめんなさいねぇ。で、あたし管理人なんだけど、あなたどなた?」

 一気に捲し立てて、質問された。

 奥から大山先輩が出てきた。

「すみません。ご挨拶遅くなって」

 管理人さんは、チラッとあたしを見て。

「契約には男性の名前だったのに、女の子が出てくるから、間違えちゃったのかと思って。で、どういう関係?」



ど、どういうって・・・(-.-;)



「夫婦?・・・には、見えないけど・・・」



ふ、夫婦?!



あたしは、照れながら、管理人さんに。

「夫婦だなんてぇ、見えますぅ?恋人」

「妹です」



(:_;)



 大山先輩が、言葉をかぶせてきた。

「あぁ!妹さん?お手伝いに来たのね?よろしくねぇ。いいわねぇ。そう、妹さんだったのぉ」

「妹なんですぅ。後は全て妹がやりますからぁ。ね、お兄ちゃん!」

 あたしはそう言うと、管理人さんを無理矢理部屋から追い出した。