学校の食堂内、目の前でガツガツとカツカレーを食べるケバい女、涼子を見る。

文化祭以来、なぜか一緒にいることが多くなった涼子。

涼子は実はレディースのトップらしく、獅龍のみんなも涼子となら危ない目にあうことはないだろうと、二人でいることを許している。



「ねえ、涼子」

「なに?」

「涼子んちのお父さんって、どんな感じ?」

「親父?どんなって……口うるせー、クソ親父だけど?」

「ふーん」



口うるさい父親……か。タカみたいな感じかな?

あたしの周りで口うるさいのって、タカくらいだしなぁ……。



「ちょっと真梨、あんた全然食べてなくない?!」

「んー、もうお腹いっぱい」



目の前にあるカレーライス(小)は半分くらい食べた。

あたしにしては頑張った方だと思う。



「もったいないでしょ!それにアタシがタカさんに怒られるんだからね!!」

「えー、じゃあ涼子食べて」

「そう言う問題じゃない!」



怒った涼子を見て、えへへっと笑う。

口うるさいのが父親なら、涼子もそうだなあ、なんて思った。