私の送別会は参加したい人が参加している。
だからただ飲みたい人もいれば、私と関わりがあって参加してくれた人もいる。


「ほら、弥生!今日はアンタが主役なんだから色んな人と話してきなよ!!」
「それはそうだけど…」


私は過去の出来事…、まぁ簡単に言えばトラウマなんだけど…。

そのせいであまり人と深くかかわることはしない。
茜ちゃんや千景先輩と仲良くなれたのは本当に奇跡だと思う。


「あーだめだめ。弥生ちゃんは人見知りだからね」
「そうですけど…。外ズラスイッチ入れればいいじゃないですか!」
「外ずらスイッチって…」

そんな呼び名があったとは。

そりゃ私だって伊達にOLやってたわけじゃない。
初対面の人と話すことはできる!

…仕事モードならの話だけど。


「茜!小林さんにうざ絡みするな!…ったく、ごめんな小林さん」
「いえいえ、全然大丈夫ですよ」
「そーそ!私と弥生は親友なんだから俊介にとやかく言われる筋合いなーし!」


茜ちゃんに注意するように、お酒を持った田中さんが茜ちゃんの隣に座る。
その自然な動作から茜ちゃんが愛されている事がわかる。