ケータイ小説 野いちご

もし明日、世界が「 」とするならば。





「えっと、実は私…今日から習い事があって!!」


「え、なんの?」


「……ば、バンド」



そーやさんの仕事部屋にギターがあったなぁ…って思い返していたらそんなことをほざいてしまっていた。

バンドなんて触れたことすらないのに適当にも程がある…。


この言い訳で大丈夫か私…!



「まじで!?莉央が!?」


「そーなの!ギターでねっ!だから今日から毎日こっちだから…!それじゃ!!」


「いつかライブとか誘ってよー?」



ごめん水ちん…友達に嘘吐く罪悪感はもちろんあるんだよ…?
でもね、びっくりするでしょ…?


So-yaと同居してますって言ったらさすがの水ちんでもびっくりするでしょ!?!?



「お帰りなさいませ」


「…お、お疲れ様ですー」



高級ホテルかここはっ!!

中に入ればホテルマンのような身なりをした男女が礼儀正しく頭を軽く下げてくれる。

彼等はフロントコンシェルジュ、なぁんて言うらしいのだけど…。


そして広すぎるエレベーターにぽつんと1人、ウィーンと静かに上層階へと上ってゆく。



「くらくらする……」



ぎゅっと合鍵であるカードを握りしめ、ふらふらな足取りで帰宅。




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