「啓太離して、私啓太と話す事は何もない。」



彩夏が切ない顔で俺を見る。



『彩夏にはなくても俺は彩夏に話しがある。


俺は彩夏が好きだ。別れたくない。


彩夏が俺の事嫌いになったのなら、


もう一度好きにさせる。


俺は彩夏でないと駄目なんだ。


ずっと一緒にいたのに俺って、気付くの遅すぎたろう。


華と沢田に散々説教された。


俺は彩夏好きだ。大好きだ!』


どうだ華沢田俺はやったよ。



彩夏は俯いたまま。



「啓太声大きすぎ。恥ずかしいよぉ。」



声でかいのはいつもだし、一気に言わなきゃ、俺だって恥ずかしい訳で。



本当に恥ずかしくなる。



「啓太今言ったの本当?」



本当?



バカヤロー、冗談でこんな事言えるかよ。



『本当に決まってるだろうが。』



彩夏が俺を見て、「本当に本当!」



『ああ本当に本当!』



二人だけの世界に浸っていると、



《お客様ご注文はお決まりですか? 》



ああここはファミレスだった。



彩夏と顔を見合せ吹き出した。