教室にいる2人に向かって、笑っていた。

読み取れない表情で、君は笑っていた。


「行こう、大雅くん!!」

手を引かれ、足早に歩いた廊下。
いつもと変わらない廊下なのに、キラキラしていた。

外から射す夕日の灯りのせいか、
それともーーーー。







君に恋をしてしまったかもしれない。







俺はーーーー。







「はい、大雅くん!!
これも美味しいらしいよ!」


はう!?


どこだココ?

いつ着いた?
今何時?


辺りは暗かったが、お店の中は明るくカラフルなアイス屋さんだった。

教室を出た記憶も
廊下を駆け出した記憶もあるけど
ここまでの道のりがどうにも、思い出せない。

「あ、そうなんだ。
美味しそうだね」

差し出されたメニューも、
頭に入って来ないーー。



頭ん中真っ白とはこう言うこと。

「私は、これとこれのダブルで!大雅くんは?」


圧倒される場違いな俺。



明らかに場違いだろ、俺は。

周りは女子だらけ。

しかも、こんな美人な女の子といるせいか、怪訝な顔をされてる。