だからたとえ、ライバルになっても負ける自信しかないけど。

「ーー俺、純白ちゃん好きだから。
小さな時からずっとね」


小さな時からーー?

何年ともに生きて
何年片思いしていたんだろう。

見守るような優しい瞳がそこにあった。


「だけどまぁ、強いて言えばあんたのがまだいいかも。
類が最強に嫌いだから」


類ーーーー?


あ〜、あの背中越しに睨んでいたあの人ね。

確かにーー喧嘩っぱやい人ではあろう。
だけど類さんは自分達からすれば先輩で、
先輩を呼び捨てにする彼も


かなり、やばい人なのかもと思った。


「あのあなたはーーーー」



助けてもらったのに名前さえ、知らない。


だけど彼は不敵に笑うだけ。
掴みどころのない笑顔にーーーー。


首を傾げた。